5月の「春の慰霊祭」、8月の「夏まつり」、さらに3月と9月の「永代供養慰霊式」は会員をはじめ地元の方々が大勢参加され、また、秋の合祀慰霊式はご遺族をはじめ関係者多数が参列して「御霊」を慰霊いたしております。

産業殉職者合祀慰霊式 (主催:(独)労働者健康福祉機構、後援:(公財)産業殉職者霊堂奉賛会)

 令和6年の産業殉職者合祀慰霊式は、10月23日(水)午後1時から東京都八王子市の高尾みころも霊堂(産業殉職者霊堂)において、独立行政法人労働者健康安全機構の主催により執り行われました。
 当日は、時折小雨が降るあいにくの空模様でしたが、式典には産業殉職者ご遺族をはじめ厚生労働大臣(代理)、労働団体・経済団体や労働災害防止団体代表並びに地元八王子市代表などの方々がご参列の下、黙とう、慰霊の詩朗読の後参列者による献花が行われ、厳粛な雰囲気の中で御霊を慰霊申し上げました。
 また、ご公務により欠席された石破茂内閣総理大臣の慰霊の言葉が代読にて披露されました。
 なお、参列できないご遺族等に配慮し、動画配信サービス「ユーチューブ」により、式典のインターネット生配信も昨年同様行われました。

「霊位」の奉安
御霊簿を奉上された遺族総代表
厚生労働大臣の慰霊の言葉
   (代理 田中厚生労働審議官)
献花される錢高奉賛会会長(左)
参列者全員による黙とう
献花されるご遺族

合祀慰霊式の動画が労働者健康安全機構ホームページに掲載されていますのでご覧ください。

式次第・産業殉職者慰霊の詩

式辞

 本日、ここ高尾みころも霊堂に、全国各地から産業殉職者のご遺族の方々をお招きし、また、行政機関、労働団体、経済団体、各界代表の方々のご参列をいただき、令和六年産業殉職者合祀慰霊式を挙行いたします。
 私どもは、労働災害により亡くなられた方々の御霊(みたま)を奉安するため、昭和四十七年に本霊堂を建立し、毎年、秋に慰霊式を行い、御霊(みたま)をお慰めして参りました。長年にわたり、労使及び行政機関並びに災害防止団体の方々によって、働く方々の安全と健康を守る取組が、積み重ねられておりますが、今なお、重大な災害や職業性疾病の発生が絶えることはなく、数多くの尊い生命(いのち)が失われています。
 本日、新たな悲しみと尊崇の念をもって、二千四百九十四名の方々をこの霊堂にお迎えしなければなりません。この高尾みころも霊堂に、新たな御霊(みたま)をお迎えすることにより、二十七万五千八百九十七名の方々が奉安されることになります。
 慰霊式を執り行うに当たり、産業殉職者の御霊(みたま)が霊堂の奥深く安らかな眠りにつかれますことをお祈り申し上げますとともに、今後とも、働く方々の生命(いのち)と健康が十分に守られ我が国が引き続き発展できますよう、切に願うものであります。
 結びに当たり、ご遺族の方々のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げ、併せてご参列くださいました関係各位に深甚なる謝意を表し、式辞といたします。

令和六年十月二十三日
独立行政法人労働者健康安全機構
理事長 大西 洋英

慰霊の言葉

 秋の深まりを感じさせる高尾山の麓、この清閑な「高尾みころも霊堂」において、御遺族並びに各界代表からの御参列をいただき、五十三回目の産業殉職者合祀慰霊式が執り行われるに当たり、謹んで慰霊の言葉を捧げます。
 不幸にして労働災害によって殉職された方々は、在りし日において職業人としての誇りを胸に、それぞれの職場で大いに御活躍され、我が国の社会経済の発展と国民生活の向上に多大なる貢献をされました。また、それぞれのご家庭にあっては、家族を愛し、家族からも愛される、かけがえのない存在であったことでしょう。
 それだけに、有為な前途を残しながら、不慮の災害や事故、病気によって尊い生命を失われた方々の無念と、最愛の方を失われた御遺族の深い悲しみを思うと、言葉になりません。
衷心より哀悼の意を捧げます。
 このような悲しみが繰り返されることのないよう、ここに改めて、働く方一人ひとりが安全で健康に働くことができる職場環境の実現に向け、より一層力を尽くしていくことをお誓いいたします。
 結びに、この霊堂に祀られる御霊が永遠に安らかでおられますとともに、御遺族の皆様の御多幸を心よりお祈りし、慰霊の言葉といたします。

令和六年十月二十三日
内閣総理大臣 石破  茂