事業報告(令和2年度)

【事業概要】
 令和2年度の事業運営については、令和2年3月以降に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受ける結果となった。令和2年4月の政府の緊急事態宣言発出後は、春の慰霊祭、夏まつりが中止・変更を余儀なくされたものの、その対応としての春夏合同慰霊式典開催や規模を縮小した労働者健康安全機構の産業殉職者合祀慰霊式開催への協力など、結果として状況の変化に即応した形で事業計画に基づいた諸行事を滞りなく遂行することができた。
 また、年度当初は新型コロナウイルス感染症に加えて、令和2年7月から開始された労働者健康安全機構の霊堂改修工事もあって、複数回の霊堂全面閉鎖及び納骨堂立入禁止等のために、大幅な収入減少等も懸念された。しかし、会員等の皆様による従来同様の厚いご支援をいただいたため、大幅な会費納入減少や寄付金減少は結果的には見られず、例年に近い収入実績となった。
 そのため、収支状況としては諸行事中止による経費減少もあり、結果的には概ね良好な決算となった。
 なお、霊堂改修工事について、納骨堂は合祀慰霊式終了後は令和3年10月までの予定で立入禁止となっている。一方、広場の砂利敷舗装工事及び管理事務所1階休憩室改装工事等は令和3年3月までに竣工した。

【主要事業】

I.慰霊敬仰など奉賛活動の推進

  1. 慰霊敬仰事業
    (1)春夏合同慰霊式典の開催
     令和2年4月の政府の緊急事態宣言発出に伴い高尾みころも霊堂が臨時閉館となったため、やむなく春の慰霊祭(例年5月開催)を中止することとした。
     また、東京オリンピックの延期など、その後の感染状況に鑑みて夏まつり(例年8月開催)も従来形式での開催をやむなく中止することとした。
     しかし、御霊の慰霊の大切さとご遺族のお気持ちを踏まえて、春の慰霊祭と夏まつりを合同した形式で御霊慰霊に係る式典のみの「春夏合同慰霊式典」として、規模を縮小し、感染対策を徹底した上で8月10日(月)に高尾みころも霊堂遺族休憩所にて開催した。当日は、ご遺族、ご来賓等を含め約40名のご参列をいただき、厳粛な雰囲気の下で御霊を慰霊した。
    (2)永代供養慰霊式の開催
     永代供養慰霊式(年2回開催)は、第7回を霊堂9階祭祀室において9月に、さらに第8回は霊堂改修工事のため管理事務所2階に設置された仮祭壇において令和3年3月に、当奉賛会役職員等により言葉奉上、献花を行うとともに、各祭壇には供花等を捧げ、御霊を厳かに慰霊した。
    (3)産業殉職者合祀慰霊式への協力(主催:労働者健康安全機構)

     産業殉職者合祀慰霊式は、10月28日(水)、都道府県遺族代表はじめ、厚生労働審議官、労働団体・経済団体代表及び労働災害防止団体等多数の関係者が出席して行われた。今年は、新型コロナウイルス感染防止のため、止むを得ず規模を大幅に縮小し、ご遺族は各都道府県代表のみ、ご来賓は各界代表のみの限定出席者となったが、従来形式の式典が厳粛な雰囲気の中で滞りなく挙行された。

    (4)慰霊顕彰碑の整備等
     祭祀堂横に建立した「産業殉職者慰霊顕彰碑」に令和2年の合祀奉安者数(2,541名)を刻むとともに周辺の環境整備を行った。
     また、令和3年度で刻面が一杯になる「産業殉職者慰霊顕彰碑」の増設について準備作業等を予定どおり進めた。
  2. 環境整備事業
    (1)花壇等への植栽
     新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言に伴う霊堂の臨時閉館や霊堂改修工事により実施の時期・内容について一部変更を余儀なくされたものの、霊苑内の花壇等に、年3回適時に分けて、四季折々の花を植栽するなど環境美化に努めた
    (2)霊苑内の環境美化
     「故郷の森」、記念樹等の剪定及び除草など環境の美化に努めた。
    (3)祭壇などへの供花
     祭壇などに生花を絶やさないよう随時供花を行った。

II.産業殉職者遺家族をはじめとする会員等に対する相談支援活動の強化

  1. 相談支援事業
    (1)相談事業
     新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言に伴う霊堂の臨時閉館などにより、霊堂での業務休止期間が発生したが、霊堂閉鎖期間は奉賛会本部は一部業務時間短縮はあったものの、事務所閉鎖をすることなく業務を継続した。
     これらにより、相談事業に大きな支障を生ずることなく、従来同様に祭祀等に関する相談を、当会職員が直接又は電話相談等により行った。
    また、合祀慰霊式においては、遺族相談窓口を設けて相談を行った。
     なお、以下に記載する会員サービス事業、代理参拝支援事業を始めとする各種事業についても、新型コロナウイルス感染症、霊堂改修工事による霊堂臨時閉館等のため、一部業務制限はあったものの、全体としては大きな混乱もなく事業を遂行することができた。
    (2)会員サービス事業
     会員証の利用による宿泊割引制度の実施、無料給茶機の運営及び「霊堂四季の写真」の無料提供等を行った。
    (3)代理参拝支援事業
     会員の高齢化、遠隔地在住の会員のため、代理参拝(納骨壇の清掃、供花、参拝)支援を行った(供花料のみ実費)。
  2. 交流事業
    (1)行事、会報等を通じた交流推進
     「春夏合同慰霊式典」の開催及び「奉賛会会報」誌上等を通じて会員の交流を進めた。
    (2)「霊堂写真集」、「参拝交流ノート」の展示・供覧
     平成30年度開始の「霊堂写真集」及び「参拝交流ノート」の展示・供覧を内容充実して、参拝される遺族や会員のさらなる交流促進並びに安らぎと癒しの場の提供に努めた。
III.奉賛会の活動の充実強化
  1. 奉賛会の基盤の整備
    (1)新規会員の加入促進活動
     新規合祀奉安者の遺族を始め、納骨壇利用契約者、また、労働災害防止関係団体に対する加入要請を積極的に行った。
    (2)地域社会、関係団体との連携の強化
     春の慰霊祭、夏まつりに代わる「春夏合同慰霊式典」の実施を始め奉賛会の活動に関し、地域団体の積極的な参加と協力の強化・推進に努めた。
  2. 広報・普及啓発活動の強化
    (1)広報媒体等を利用した広報活動の強化
     奉賛会ホームページの更新等により、奉賛会の活動などについて広報活動を行った。また、「奉賛会会報第54号」(12月に7,800部)を情報内容の充実(会員ページの拡大など)を図って発行した。
     さらに、今年度から新たに「奉賛会ニュース」を発行し6月の会費納入通知と併せて会員等に送付して、タイムリーな情報提供等による広報・普及啓発活動の強化に努めた。
    (2)各種事業を通じた産業殉職者慰霊顕彰の重要性の普及啓発
     産業界の安全祈願祭、殉職者慰霊式の開催など、高尾みころも霊堂の利用について関係団体に働きかけた。
    (3)新規合祀遺家族に対する奉賛会活動の周知
     令和2年度新規合祀奉安者の遺族に対し、「奉賛会会報第54号」や「高尾みころも霊堂写真集〜慰霊とこしえに〜」を送付し、合祀慰霊式の報告を行うとともに、奉賛会への加入要請を兼ねた活動紹介を行った。
  3. 産業災害の防止及び産業殉職者の顕彰に向けた機運の醸成
    (1)第8回産業殉職者霊堂協力連絡会議の開催
     労働災害防止団体、安全衛生団体等との第8回協力連絡会議を9月11日(金)学士会館にて開催し、各団体の労働災害等の事例紹介、傘下企業の高尾みころも霊堂利用奨励及び各団体の広報誌上での奉賛会の紹介等を含めて意見交換を行った。
    (2)講演事業
     慰霊の重要性、災害防止対策等の大切さ等についての講演事業の募集を行った。

会員の状況

会員区分 令和元年度末会員数 令和2年度入退会 令和2年度末会員数
入会 退会 会員数
個人会員 3,691 34 127 3,598
 殉職会員 2,460 29 84 2,405
 一般会員 1,231 5 43 1,193
法人会員 137 1 3 135
特別法人会員 13 0 0 13
合  計 3,841 35 130 3,746